プライベートレッスン 〜 同居人の甘い素顔

「……涼香さんと一緒に住んでるんじゃないの?」

「どうしたらそういうことになるのか、初めから聞かせてくれませんか」


脅しをかけるような強い言い方に思わずたじろぐ。
祐希は、『この部屋を見ればわかるだろう』と言いたげだった。


「そ、それじゃ、涼香さんから預かった鍵は?」

「それがここの鍵」


祐希は人差し指を下に向けてフローリングを二度差した。


「涼香さんは……」

「住んでいないのは一目瞭然ですよね」


頷く以外に答えはない。


「彼女の父親が不動産会社をやっていて、すぐにでも入れる部屋を用意してほしいって頼んだんです」


涼香さんのお父さんが不動産会社を……。


「どうしてあの家を出たの?」


祐希は首を横に振りながら、両手を軽く広げてみせた。
外国の人がしそうな仕草だ。

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