プライベートレッスン 〜 同居人の甘い素顔

「それだけじゃなく、デザイナーと生地や縫製のすり合わせなんかもありますし、商品を売り出したら、その動向を現地へ行って調査する必要もありますから」

「多岐に亘るんだね」

「つまり、なんでも屋ってことです」


オールマイティに全部こなしてしまうのだから、祐希はきっと優秀な人材なんだろう。

そうでなきゃ、会社案内で紹介されたりしない。
それを見た就活生が魅力を感じないとならないのだから。


「すごいね、祐希。それにカッコイイ」


私の誉め言葉が効いたのか、祐希の耳がほんのり赤く染まった。
いや、運動によるただの血流増加か。


「日菜子さん、あんまりしゃべっているとバテますよ。なんせ普段から、老人顔負けの運動不足なんですから」

「なっ……」


反発しようとしたけれど、祐希の言う通りなのだ。
まだ走り始めて数百メートルだというのに、すでに息が上がっている。
私の周りにはこれだけたくさんの酸素があるというのに、それを取り込んでも足りないくらいだ。

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