プライベートレッスン 〜 同居人の甘い素顔
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仕事を初めて二日目。
今朝もまた、一緒の車で行こうと誘うお父さんとおばさんを振り切り、祐希を追って家を出た。
二日目ともなれば、祐希の背中が多少見えなくなっても大きな不安はないが、昨日は祐希とふたりでお店を回り、会社に戻ったのはみんなが退勤したあとのこと。
朝の挨拶だけで部署内の人との交流はほぼなかっただけに、初日と変わらず緊張に包まれる。
「おはようございます」と挨拶を交わしつつ、昨日はいられなかった自分のデスクへと着いた。
「おはようございます」
隣から声をかけてくれたのは、確か……江橋さんだ。
ぱっつん前髪の眼鏡の女性。
今日は赤いふちの眼鏡だった。
「おはようございます」
「昨日は真壁さんにあちこち連れて行かれたんですか?」
「あ、はい、そうですね」
不振店以外にも回って、結局は六ヶ所のお店を見てきた。
おかげで足はパンパン。
今朝のジョギングはいつも以上につらかった。