【完】ふたりは幼なじみ。〜クールな執事の甘い溺愛〜
するといきなりレミにトントンと肩を叩かれて。
何かと思ってみてみたら、そこには…
「執事科が体育の授業やってるよ!神楽くんもいるんじゃない?ほらっ!」
…どうしてこうタイミングがいいんだろう。
いや、タイミングが悪いというべきなのかな。
目の前のグラウンドでは、執事科クラスの男子がサッカーの試合をやっているところで。
もちろん、かーくんもその中にいた。
目立つから、少し遠くてもすぐにわかる。
だけど、同じくそこには女子たちもたくさんいて。
「神楽くん!ステキー!」
「キャーッ!神楽くん!」
キャーキャー応援するギャラリーの中に、小雪ちゃんの姿を見つけた瞬間、私はまた胸がズキンと痛くなった。
「神楽ーっ!カイー!がんばって〜!」
可愛らしくて、人よりワントーン高い彼女の声は、目立って聞こえる。