私の存在価値
〈夢音side〉

私「んぁーー。やっと終わった。」

あー、疲れた。
身体の隅々まで検査された。

さて、希一の所に戻るか。
私は診察室に向かった。

ごホッごホッ……
口を抑えた手を見る

私「今回は血ついてない。良かった。」

毎回付いてたら大変だし。
てか、私の身体今どうなってるんだろう。
血なんて初めて吐いたし。
異常がある事は自分でもわかる。
これで異常無かったらただ単におかしいだけだけど…w

私「希一、ただいま。」

色々考えているうちに診察室に辿り着いた。

私「希一?」

何故か希一が返事をしない。

私「おい。希一。」

希一「…。あ、悪い悪い。ちょっと考え事してた。」

あ……。
その言動で私は察してしまった。

私「希一。結果を正直に伝えて。」

希一「分かった。簡単にいうとお前は病気だ。
お前の身体を調べたら腫瘍が見つかった。その腫瘍は悪性だった。」

私「…ガンって事?」

希一「あぁ…。今すぐ手術をすれば治る可能性がある。だが、その手術の成功確率が低いんだ。最悪の場合…その手術で命を落とすかもしれない。」

可能性はある。でも、手術する事で死ぬかもしれないってことだよね。

私「そ…っか。なら、私は治療しない。希一いい?」

希一「お前が決めたのなら俺はそれでいいと思う。
後から後悔なんてするなよ。」

私「うん。でも、後のことなんて私にわからないから約束は出来ないかな。」
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