嘘つき天使へ、愛をこめて
君はずるい。
やっぱり、悪魔みたいだ。
そうやって揺すぶるから、死にたくないと思ってしまった。
あぁ、もう少し生きていたかったって、後悔してしまった。
ねえ、間に合う?
間に合うかな、雅。大丈夫かな、大翔。
あたしは勇気を出せるだろうか。
命を失う覚悟を持つこと。
記憶を失う覚悟を持つこと。
まだ、どちらも出来ない。
あたしは迷ってる。
いつまでも、いつまでも、迷ってる。
「……だ、よ」
顔が離れて、雅はあたしを抱きしめた。
その耳元で、あたしは最後の気力を振り絞って声を放つ。
全身全霊で、ありったけの想いを込めて。
「み、やび……すき、よ――」
その直後、あたしは意識を完全に手放した。