嘘つき天使へ、愛をこめて
_雅side_
◇
サリが意識不明の状態になってから、早いもので一週間が過ぎた。
一週間も経つのに、まだ目を覚まさない。
頭に受けた外傷については、そこまで酷いものではなく、血こそ流れてはいたものの脳自体には影響はないらしかった。
サリを捜していたところ、何故か華鋼が大軍になってある場所へ一直線に向かっているとの連絡が入った。
まさかと思いつつ行ってみれば、傘下の龍靭とやりあうサリの姿。
すぐに駆けつけられればよかったものを、華鋼が邪魔をしてなかなか通れなくて。
だが、ガキ共に任せ、俺や幹部たちが中へ転がり込んだ時の衝撃は凄かった。
サリを中心にして、地面に伸びている男達。
まだ戦闘可能な残り五人程度の男達は、何故だか引き腰でもう戦う気など見受けられず。
挙句サリの下には、小さな血溜まり。
それが計らずともサリから流れる血だと認識した時には、俺の中で何かが切れる音がした。
恐らく、幹部メンバーたちもそうだろう。
普段あいつらが、戦う気のない奴らにあれほど本気で殴りかかっていくことはない。