縁側で恋を始めましょう
そんなことあったのか―、程度だ。
暁もそれはわかっているようで、責めることなく苦笑した。
「俺はあの時から紗希を見ていたよ」
耳元で色っぽく囁かれ、顔があげられなくなる。
恥ずかしくて顔を暁の胸に擦り付けた。
「ここから始めよう」
暁の言葉に顔をあげる。
「ここからって……縁側から?」
「なんでだよ。まぁ、でも俺たちいつもこの縁側でくつろいでいたから似たようなものかもな。つまりはさ、『幼馴染』だけど、姉弟のような関係は終えて、今度は恋人同士として生きて行こうってこと」
暁は抱きしめた腕に力を籠める。
少し苦しいけど、それは暁の想いだ。