雪の日に祝福を…。
「その通りです。でも、対抗する力をつけました。まだまだ、弱いですが俺の夢を応援してくれた彼女と一緒に居たいんです。」
真剣な眼差しに心が動く。
「君の気持ちは解った。でも、今の月依に逢わせていいか少し悩む。」
「何故、ですか?」
「月依の置かれている状況が君が思っているよりも複雑なんだよ。俺もついこないだまで知らなかった。とりあえず・・・行ってみるか。
俺も妻子を迎えに行くしな。」
話しの内容が全く理解出来ない。
「え・・・行くってどこにですか?」
「いいから、付いて来い。」
「はい・・・。」
解らないながらも男のあとについて行き会社前に停まっていたタクシーに2人で乗り込んだ。
》 》
1日がこんなにも早いとは、思わなかった。
仕事をしている時も時間が早く進む気がしていたがそれは、仕事量の所為で〝早い〟のではなく〝足りない〟と感じたのだ。
今は、早くもあり足りなくもある。
まぁ、余りある時間の使い道など解らないが・・・。
「先生。」
「お、目が覚めたな。」
そう言われて時計を見る。
「また・・・」