夢の言葉と陽だまりの天使(上)【夢の言葉続編②】

”ヴァロン”…。
シュウさんの口から久々に聞いた名前。

そのヴァロンさんが、
この春結婚した事は知っている。
本人が、嬉しそうに私に話してくれた。


シュウさんはヴァロンさんを自宅に連れて来る事もなければ、私を妻だと紹介する事もしない。
…けど、実は私とヴァロンさんはだいぶ前から時々お話をする仲。

キッカケは私がまだ研修医だった頃。
突然ヴァロンさんが医務室に、ある物を持ってやって来た。
それは、各地から集めてきた資料や薬。


”シュウの病気に効きそうな事は何でも試したい。”

そう言ってヴァロンさんは暇を見付けては私の元を訪れて、シュウさんの話をしながら研究を手伝ってくれた。


”俺が手伝ってる事は内緒な?
…シュウに気付かれたら、恥ずかしいわ。”

ヴァロンさんは私に口止めする感じに言ってくれたけど…。
きっと本当は、
私とシュウさんの仲を深める為に言ってくれた言葉。
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