夢の言葉と陽だまりの天使(上)【夢の言葉続編②】
差し出されたプレゼントに手を伸ばせないでいると、アカリがくすくす微笑みながら俺の頭を撫でてそっと寄り添ってくれる。
「……可愛いね。
ヴァロンは時々、すごく可愛い…///。」
「///っ……お前が、不意をつくからだろ。」
アカリ相手だと、本当に調子が狂う。
照れ隠しをする様にアカリを抱き締めて顔を合わせない俺。
「……プレゼント、受け取ってくれないの?
せっかく初めてのお給料で買ったのに。」
俺の腕の中で拗ねた様な声が聴こえる。
”初めてのお給料。”
自分の欲しい物、買えばいいのに…。
アカリが働きたいと言った時、俺が家にいない寂しさからだと思った。
……けど、違う。
きっと、全て俺の為。
さっき俺へのプレゼントを買って、幸せそうに微笑んでいた彼女の笑顔が蘇ってくる。