ありふれた日常の特別なソレ
「それよりふみ。お前離れちゃったかー。」
「うぐっ!」
なっちゃんの言葉が私の胸に突き刺さる。
ストレートに現状把握しないで!
「浜津ちゃんと俺とユキは同じC組。ふみはB組。新学期早々かわいそうなことなっちゃって、まあ。」
いかにも同情してますみたいな口ぶりも一瞬で、なっちゃんは浜津ちゃんよろしくーと呑気に握手してる。
もっと私に同情しなよ←!?
「私の一年間終わったかも…。」
私のクラス替え人生の経験則だと、なっちゃんか信ちゃんは必ず一緒のクラスになるはずだったのに。
早々に裏切られた。
この絶望感は大きい。
絶望に打ちひしがれていると、急に信ちゃんに両肩を掴まれた。
「信ちゃん?」
「終わってないよふみちゃん!私休み時間遊びに行くし、ふみちゃんのこと忘れないよ!」
「信ちゃん……いい子!好き!」
「そうだそうだ。離れたって言っても隣のクラスだしな。会おうと思えばすぐ会えるだろ。」
「でも授業違うじゃん。選択科目だってBとCじゃ違うじゃん。私一人じゃん。」
「拗ねんなって。」
まるで子供をあやすように、なっちゃんが私の背をぽんぽんと叩く。
「寂しくなったら呼べばいいさ。俺いつでもそっち行くぜ?」
いつでもなんて口からでまかせに決まってるのになぁ。
「約束だよ?」
「じゃあ指切りだな。ゆーびきりげんまん嘘ついたら…」
「なっちゃんのグラサンコレクションこーわす!指切った!」
「お前!それはナシだろ!!鬼か!!」
なっちゃんならもしかしたら本当に来てくれそうで、少しだけこれからの生活に希望が持てた。