ふたりで
駅前のコーヒーショップで待ち合わせて、ふたりで飲み物を買って、席に座った。
「それで、ラブラブな真愛が、話したいことってなあに? まさかこーちゃんとの、むむむ?
」
「それは、ないから。」
ノー天気にからかう幸に、私も、真剣に悩んでいたことが馬鹿らしく思えてきた。
「そう、まだなんだ。こーちゃんって、我慢強いよね。尊敬するわ。」
と、全く尊敬してないくせに、幸ったら、
「そうかな? 誰しもそうだとは限らないでしょ。」
と、私も反論する。
「幸んとこみたいに相手が社会人なら、もし万が一、子どもができても、責任とってもらえるけど。私たちには、無理!」
「こればかりは、同意がなければね。片方の気持ちだけじゃね。でも、こーちゃんなら、待ってくれそうだね。」
と、確信もないくせに、ケラケラ笑いながら言ってくる幸に、あきれてしまう。
おっと、肝心な聞いて欲しいことが、頭からすっかり抜け落ちていた。
幸が笑い終わったようなので、昨日ね話をした。聞きながら、幸は、また笑い出した。
「深刻な顔して話すから、何ごと!と思ったら、それって真愛のやきもち?嫉妬?こーちゃんが浮気するかもって?」
幸は、私が、言われたくないことを、はっきり言ってくる。