ホテル王と偽りマリアージュ
「一哉の方はともかく、君はどうしてそんな話にのったの? ああ。ウチの妹の麻里香が鼻息荒く言ってたけど、一哉の財産目当て?」
要さんの笑い声に、ちょっと蔑むような色が混じるのを感じた。
それに頷くことは出来ず、私は曖昧に目線を彷徨わせた。
「違う……のかな? それじゃあなんだろう。でもまあ、金目当てだとしても、一哉自身の財産って意味なら、アメリカの新ホテルの社長に正式に就任しないことには約束されないよ」
上手く交わせないなら、要さんの言うことは全部無視してしまった方がいい。
私はそう決めて、もう一度一哉のかたわらで床に膝をついた。
「たとえば、一哉の社長就任が今後撤回されるようなことがあったら、ホテル王って意味での財産なんか手に入らないよ」
「っ、そんなこと、どうでもいいです!」
まるで言い聞かせるような要さんの言葉に、心が逆撫でされるような気がした。
思わず反論して振り仰ぐ私に、要さんは怪訝そうに眉を寄せる。
その表情に、私は再び顔を背けた。
「い、一哉のこと、知らせてくれてありがとうございました。もう大丈夫ですから、出てってくれませんか」
「……」
「出てって!!」
要さんの笑い声に、ちょっと蔑むような色が混じるのを感じた。
それに頷くことは出来ず、私は曖昧に目線を彷徨わせた。
「違う……のかな? それじゃあなんだろう。でもまあ、金目当てだとしても、一哉自身の財産って意味なら、アメリカの新ホテルの社長に正式に就任しないことには約束されないよ」
上手く交わせないなら、要さんの言うことは全部無視してしまった方がいい。
私はそう決めて、もう一度一哉のかたわらで床に膝をついた。
「たとえば、一哉の社長就任が今後撤回されるようなことがあったら、ホテル王って意味での財産なんか手に入らないよ」
「っ、そんなこと、どうでもいいです!」
まるで言い聞かせるような要さんの言葉に、心が逆撫でされるような気がした。
思わず反論して振り仰ぐ私に、要さんは怪訝そうに眉を寄せる。
その表情に、私は再び顔を背けた。
「い、一哉のこと、知らせてくれてありがとうございました。もう大丈夫ですから、出てってくれませんか」
「……」
「出てって!!」