ホテル王と偽りマリアージュ
お義母さんから解放されてマンションに着いた時、もう既に午後十時を過ぎていた。
いつもと違い着飾って連れ回されることの多い一週間。
まだ半分しか終わっていないのに疲れ果てた。
セレモニーではあまり食べれなかったけど、食事はいいから眠りたい。
あ~でもお風呂はゆっくり入りたいな、なんて優柔不断に迷いながらも、私は結局浴槽にお湯を張った。
お湯が溜まるのを待つ間で、クローゼットの扉を大きく開いた。
結婚前の私のクローゼットとは大違い。
どんな場に出ても恥ずかしくない清楚なワンピースや、カチッとしたスーツがズラリと並んでいる。
一哉の公務に付き合って出席する度に新しい物を用意されるおかげで、ちょっとしたブティック並みに増えてしまった。
一哉がセレクトしてくれる服は、おとなしめだけどセンスの良さが光るデザインが多い。
派手な美人じゃない私に似合う物を探してくれてるんだろうけど。
なんとなく一つひとつ手に取りながら、明日の日中のスケジュールを頭の中で思い浮かべ、着ていく服のコーディネートを考える。
オフィスに来ていく服を考える時間が必要だなんて、これもまた今までの私にはなかったことだ。
いつもと違い着飾って連れ回されることの多い一週間。
まだ半分しか終わっていないのに疲れ果てた。
セレモニーではあまり食べれなかったけど、食事はいいから眠りたい。
あ~でもお風呂はゆっくり入りたいな、なんて優柔不断に迷いながらも、私は結局浴槽にお湯を張った。
お湯が溜まるのを待つ間で、クローゼットの扉を大きく開いた。
結婚前の私のクローゼットとは大違い。
どんな場に出ても恥ずかしくない清楚なワンピースや、カチッとしたスーツがズラリと並んでいる。
一哉の公務に付き合って出席する度に新しい物を用意されるおかげで、ちょっとしたブティック並みに増えてしまった。
一哉がセレクトしてくれる服は、おとなしめだけどセンスの良さが光るデザインが多い。
派手な美人じゃない私に似合う物を探してくれてるんだろうけど。
なんとなく一つひとつ手に取りながら、明日の日中のスケジュールを頭の中で思い浮かべ、着ていく服のコーディネートを考える。
オフィスに来ていく服を考える時間が必要だなんて、これもまた今までの私にはなかったことだ。