女の子として見てください!
「そんなことがあったんですか……」
「五年前になにがあったか、飯尾君はなにか知らない? って……いやいや、知ってても教えてくれなくていい! これ以上、かけ、伊浅さんのことに踏み込まないって決めたから!」
「いや、踏み込んでもいいんじゃないですか? そんなの、なにも言わない伊浅さんが悪いと思うな。
ってことで。俺、姉さんと伊浅さんが別れた理由とかは全然知らないし、姉さんが警察官を辞めた理由も何度尋ねてもちゃんと答えてくれなかったから知らないんですけど、五年前の事件っていうのは心当たりありますよ」
「え?」
「姉さんが警察官を辞めたのもその事件がきっかけなんじゃないかってずっと思ってたんですよ。その事件っていうのは――……」
「ダ、ダメ!!」
私は大股で慌てて飯尾君に近づくと、両手を伸ばし、彼の口元を覆った。
「い、いおあん?」
美、美桜さん?って言ってるんだろうな。
でも、この手を離すわけにはいかない。これ以上、翔さんの過去に踏み込んじゃいけないんだ。
「い、いおあん」
離さない、離さないぞ!
「……い、いび」
……ん?
いび?いび……
息!!?
「ご、ごめん!!」
私は慌てて両手を離した。
飯尾君は、ゲホゴホとむせ返りながら、ヒューッと息を吸い込んだ。
「ああ、ビックリした」
「ご、ごめんね。大丈夫?」
「大丈夫です。それより、美桜さんがそこまで言うなら俺からはなにも言いません。
けど……」
けど?と私が首を傾げると。
「ちょっと、試してみてもいいですか?」
「試す?」
すると飯尾君は、左手で急に私の腰を引き寄せる。
身体が、密着する。
「いっ、飯尾君!?」
飯尾君はなにも答えず、空いている右手で私の顎を持ち上げる。
こッ、これは!?俗に言う、顎クイ!?
なぜ、女性の胸キュン行動を、飯尾君が私にッ!?
それにしても飯尾君。
背もそんなに高くないし、目もクリッとしていてかわいい顔してるからあんまり意識したことなかったけど、こうして間近で見ると、思ったより肩幅あるし、手も骨ばってるし、男の子って感じだな……。
って、そんなことはどうでもよくて!
この状況の理由を知りたいんだよー!
翔さんも飯尾君も、どうして私の周りの男性は肝心な行動の理由を話してくれないのー!!
と、パニックになっていると。
「俺、耳いいんですよ」
と、飯尾君に突然わけのわからないことを言われる。
「は、はあ?」
「足音が聞こえたんです。もう来ると思いますよ」
「??」
言っていることがサッパリわからないんだけど、これ以上なにをされるということもなく、飯尾君はただ黙ってなにかを待っているようだった。なので、私もそれに従い、文句を言うのをやめ、おとなしくしてみることにした。
すると、給湯室の扉が開き。
「……お前らなにしてるんだよ」
入ってきたのは翔さんで。
「五年前になにがあったか、飯尾君はなにか知らない? って……いやいや、知ってても教えてくれなくていい! これ以上、かけ、伊浅さんのことに踏み込まないって決めたから!」
「いや、踏み込んでもいいんじゃないですか? そんなの、なにも言わない伊浅さんが悪いと思うな。
ってことで。俺、姉さんと伊浅さんが別れた理由とかは全然知らないし、姉さんが警察官を辞めた理由も何度尋ねてもちゃんと答えてくれなかったから知らないんですけど、五年前の事件っていうのは心当たりありますよ」
「え?」
「姉さんが警察官を辞めたのもその事件がきっかけなんじゃないかってずっと思ってたんですよ。その事件っていうのは――……」
「ダ、ダメ!!」
私は大股で慌てて飯尾君に近づくと、両手を伸ばし、彼の口元を覆った。
「い、いおあん?」
美、美桜さん?って言ってるんだろうな。
でも、この手を離すわけにはいかない。これ以上、翔さんの過去に踏み込んじゃいけないんだ。
「い、いおあん」
離さない、離さないぞ!
「……い、いび」
……ん?
いび?いび……
息!!?
「ご、ごめん!!」
私は慌てて両手を離した。
飯尾君は、ゲホゴホとむせ返りながら、ヒューッと息を吸い込んだ。
「ああ、ビックリした」
「ご、ごめんね。大丈夫?」
「大丈夫です。それより、美桜さんがそこまで言うなら俺からはなにも言いません。
けど……」
けど?と私が首を傾げると。
「ちょっと、試してみてもいいですか?」
「試す?」
すると飯尾君は、左手で急に私の腰を引き寄せる。
身体が、密着する。
「いっ、飯尾君!?」
飯尾君はなにも答えず、空いている右手で私の顎を持ち上げる。
こッ、これは!?俗に言う、顎クイ!?
なぜ、女性の胸キュン行動を、飯尾君が私にッ!?
それにしても飯尾君。
背もそんなに高くないし、目もクリッとしていてかわいい顔してるからあんまり意識したことなかったけど、こうして間近で見ると、思ったより肩幅あるし、手も骨ばってるし、男の子って感じだな……。
って、そんなことはどうでもよくて!
この状況の理由を知りたいんだよー!
翔さんも飯尾君も、どうして私の周りの男性は肝心な行動の理由を話してくれないのー!!
と、パニックになっていると。
「俺、耳いいんですよ」
と、飯尾君に突然わけのわからないことを言われる。
「は、はあ?」
「足音が聞こえたんです。もう来ると思いますよ」
「??」
言っていることがサッパリわからないんだけど、これ以上なにをされるということもなく、飯尾君はただ黙ってなにかを待っているようだった。なので、私もそれに従い、文句を言うのをやめ、おとなしくしてみることにした。
すると、給湯室の扉が開き。
「……お前らなにしてるんだよ」
入ってきたのは翔さんで。