女の子として見てください!
十八時。

予定通りの時刻に、私は仕事を終わらすことができた。


机を片づけて、帰り支度をする。



チラ、と翔さんのデスクに目を向けると、まだ仕事の最中の彼とパチ、と目が合う。

目が、「先行ってろ」と言っている感じがした。

そういえば、パトロールから署に戻ってきてからしばらくは目が全然合わなかったのに、夕方ころからそれはなくなったな。現に今もバッチリ目が合ったし。
夕方ころからっていうか、私が翔さんを食事に誘うメールを送ったころからかな。そっけない感じもクールな感じもいつも通りだけど、あくまで”いつもの翔さん”に戻ったって感じだ。
なにか怒らせてしまったのかもって不安になって彼を食事に誘ったりしたけど、たまたま虫の居所が悪かっただけだったのかもしれない。
もちろん、それならそれで全然構わない。
怒らせていないのなら、ふたりきりの食事を単純に楽しむだけだし。


私は、周りの人たちに「お疲れ様でした」とあいさつをして、部署をあとにした。


そして、そのまま署を出て駅の方まで向かーーおうとしたんだけど。



「ん?」

署の廊下を歩いている時に、光太郎君からLINEがきていることに気づいた。

光太郎君からはこれまでも何回かLINEをもらうことはあったし、彼からのメッセージを受信すること自体は珍しくないんだけど。

その内容に、私は少し驚いてしまった。


【今、署の前にいるんですけど少し会えませんか?】


今、署の前にいる⁉︎
私は慌てて外まで出ていった。
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