女の子として見てください!
「って、なんだ。女子高生じゃねーじゃん」

「いや、でもこんだけかわいければ多少歳いっててもよくねーか?」

男性はふたり組で、ふたりとも三十代くらいだった。ひとりはサングラスをかけていて、もうひとりはマスクをつけていた。顔を隠している?


最初に声をかけてきたサングラスの男が、私の顔をまじまじと見ながら、「まあ、そうだな」と答える。そして。


「お姉さん、キャバクラでバイトしたいの? それより、もっとイイ仕事あるよ」

男は、そう言いながら私の右手をぎゅっと握る。
ソッコーで払いのけたい気分だったけど、この男がさっき言っていた『女子高生じゃねーじゃん』という言葉が引っかかり、私は払いのけるのをガマンし、「お金もらえるんですか?」と話にのってみる。


「もらえるもらえる! 一緒に行こうよ」

「えー、でも私、もう少し詳しく話聞きたいなぁ」

私がそう言うと、今度はマスクの男が「じゃ、俺らの秘密基地、一緒に行こうか」と口を開く。


「秘密基地?」

「誰も知らない、秘密の場所だよ。案内してあげるね」

マスクの男がそう答えると、サングラスの男が私の手を握ったまま歩きだす。

引っ張られるようにしてついていくと、ふたりの男は、裏通りの突き当たりまでやってきた。
文字通り突き当たりで、なんのお店もないけど……。


「よいしょ」

マスクの男がそう言って突き当たりのコンクリートの壁の一部に手をかけると、壁がドアのように重く回転する仕組みになっていた。
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