独身一般職(37) vs 新人リア充(20)
逃げ出してしまいたかったのに、身体はその場に縛られたまま。


…いやだ、やめて。


突然ぴたっと笑い声が止んだ。


次に聞こえてきたのは、キュッキュッと浴槽を擦る音と、ざぶんとお湯が波を打つ音。


…やだ、やめて!聞きたくない…!


身体が動かなくて、耳を塞ぐことすらできない。
涙はどんどん溢れ、唇もわなわなと震えだす。


そんなあたしを無視して、下の浴槽の中での音はだんだんと大きくなっていく。


「…限界!俺、これ以上我慢できない!」


下の浴室の扉が勢い良くガバッと開く音がした。


下風代理の叫び声ともとれるような声だけは、二階のあたしの浴室まではっきりと響いていた。

ぽつんとあたしは取り残されて、放心状態のままでゆっくりと浴室から出た。

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