独身一般職(37) vs 新人リア充(20)
なんとなくモヤモヤしたままの気持ちで、下風代理の部屋を出る。
彼は玄関まで送ってくれたのだが、あたしは顔を見ずに部屋の扉を閉める。
多分、ここに来るのはもう最後だろう。
しっかりしなきゃ。
いくら落ち込んでも、明日からはまた一週間が始まるんだから…
「…えっ?香坂ちゃん?」
突然名前を呼ばれて顔を上げると、そこには渉外課の大野さんが立っていた。
多分実家から帰ってきたところなのだろう。
何も話さなくても、彼は状況を理解したようだ。
…それもそう。
泣きすぎて目がすっかり腫れてしまったあたしが下風代理の部屋から出てくるところを、彼はバッチリと見てしまったから。
彼は玄関まで送ってくれたのだが、あたしは顔を見ずに部屋の扉を閉める。
多分、ここに来るのはもう最後だろう。
しっかりしなきゃ。
いくら落ち込んでも、明日からはまた一週間が始まるんだから…
「…えっ?香坂ちゃん?」
突然名前を呼ばれて顔を上げると、そこには渉外課の大野さんが立っていた。
多分実家から帰ってきたところなのだろう。
何も話さなくても、彼は状況を理解したようだ。
…それもそう。
泣きすぎて目がすっかり腫れてしまったあたしが下風代理の部屋から出てくるところを、彼はバッチリと見てしまったから。