エリート専務の献身愛
無意識に視線を交わらせていると、浅見さんが『ん?』というように小さく首を傾げた。私は慌てて我に返り、口を開く。
「そ、そうですか? なんだろう。疲れてるのかな」
とぼけるように答え、フッと顔を逸らした。けれど、浅見さんは私の顔を覗き込んでジッと見つめてくる。
彼の瞳は不思議で、見つめられるだけですべて見透かされている気がする。
気づかないふりをしていた奥底にある自分の感情すらも、気づかれているようで緊張してしまう。
……だけど、私は自分で隠そうとしている感情を曝け出されるのを、心のどこかで待っているような気もする。
浅見さんへ視線をゆっくりと向けた。
再び目が合うと、浅見さんは心配そうに眉を下げ、僅かに口角を上げる。
「瑠依はすごく気を遣いそうだし、心が疲れているのかもしれないね」
頭の上にポンと手を置かれ、心臓が跳ね上がった。
柔らかい眼差しを見上げていたのも束の間、彼はその手を私の背中に回し、身体を引き寄せた。
行動は強引に思えるけれど、腕は本当に優しい。
逃れようとすれば叶いそうな力。それなのに、私ときたら、うっかり浅見さんの体温にボーッとしてしまう。
「あっ。あの」
肩に掛けていたカバンがずり落ちたことで正気に戻り、慌てて身体を離す。すると、今度は力強く抱きしめられてしまった。
逃げることはおろか、さらに密着した状態に頭の中がパニックになる。
だって、夜で人通りが少ないとはいえ、こんな道中で! 向こうでは普通のことで、浅見さんはなんとも思っていないんだろうけれど……。
硬直していた私のこめかみに、彼は唇を寄せた。
「そ、そうですか? なんだろう。疲れてるのかな」
とぼけるように答え、フッと顔を逸らした。けれど、浅見さんは私の顔を覗き込んでジッと見つめてくる。
彼の瞳は不思議で、見つめられるだけですべて見透かされている気がする。
気づかないふりをしていた奥底にある自分の感情すらも、気づかれているようで緊張してしまう。
……だけど、私は自分で隠そうとしている感情を曝け出されるのを、心のどこかで待っているような気もする。
浅見さんへ視線をゆっくりと向けた。
再び目が合うと、浅見さんは心配そうに眉を下げ、僅かに口角を上げる。
「瑠依はすごく気を遣いそうだし、心が疲れているのかもしれないね」
頭の上にポンと手を置かれ、心臓が跳ね上がった。
柔らかい眼差しを見上げていたのも束の間、彼はその手を私の背中に回し、身体を引き寄せた。
行動は強引に思えるけれど、腕は本当に優しい。
逃れようとすれば叶いそうな力。それなのに、私ときたら、うっかり浅見さんの体温にボーッとしてしまう。
「あっ。あの」
肩に掛けていたカバンがずり落ちたことで正気に戻り、慌てて身体を離す。すると、今度は力強く抱きしめられてしまった。
逃げることはおろか、さらに密着した状態に頭の中がパニックになる。
だって、夜で人通りが少ないとはいえ、こんな道中で! 向こうでは普通のことで、浅見さんはなんとも思っていないんだろうけれど……。
硬直していた私のこめかみに、彼は唇を寄せた。