人事部の女神さまの憂いは続く

その手をやんわりかわしたり、と波木社長との攻防戦でぐったりしたところでようやく着いたのはビルの中にあるバーみたいなところだった。

「もう来てる?」

真人さんが声をかけると

「いつものとこいるよ」

奥の方を指さしているバーテンダーさん。

ここも常連さんなんだって思いながら、とりあえずタクシーの中から繋がれっぱなしの手を引かれて奥にいくと、思わず言葉を失った。


個室のソファーに、まるでコンパの2次会か、というような男女6人が既にいて、その中によく知っている顔があったのだ。

そしてその隣にいる、いかにもなゴージャス系美女は、私の旦那さんであるはずの人の腕に絡みついてしなだれ掛かっている。



ふーん。接待ね。

その光景を見て、一瞬でカチンと私の中のスイッチが入った。

< 136 / 399 >

この作品をシェア

pagetop