人事部の女神さまの憂いは続く

なんでもないような、その手つきがエロくて思わず視線を波木社長に向けると、ねっとかわいく首をかしげている波木社長。

いい年してるくせに、その仕草が無駄に似合ってるなと、場違いなことを考えてると

「お前、いい加減、俺怒るぞ」

怒りモードの暴君の声が聞こえてきた。

とはいえ、怒ってるのはこっちの方だ。プイっと藤木さんから顔を背けると、あははと笑いだす波木社長。

「嫌われてやんの~。やっぱりまだモノにできてなかったの?残念だったな~、藤木」

波木社長の口からは暴君を刺激する言葉が次々に紡ぎ出される。空気がどんどん冷えていく中で、それまで傍観していた村岡社長が

「え、藤木さんとゆりちゃん、もしかして結構な仲良し?」

なんて空気を読まない発言をし始める。

なんだか、その発言に怒りがそがれて、とりあえずソファーに腰を下ろした。

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