人事部の女神さまの憂いは続く
「なにベタベタ触らせてんだよ」
カッとして引き離すように腕を回しても
「さっきまで、ベタベタ、イチャイチャしてた人に言われたくないです」
その腕を解かれてしまった。いつもギュッと抱き着いてくる腕が、俺を振りほどいたことがショックで、真人さんに向き合ってるニシユリをただ見てることしかできなかった。
そして気付いたら、ニシユリは出ていくところで、その後は真人さんが追いかけている。
「おい、待てよ」
言いながら、俺も帰ろうと元いた席に荷物を取りに行くと、ずっと隣にいた女が絡んでくる。
「奥さん、怒っちゃいましたね。今度は、奥さんいない時に」
なんて俺の手を触ってくるから
「悪い、興味ない」と吐き捨てて、ついでに山本に
「女連れて来るなら俺、お前ともう飲まないからな」
念を押して急いでニシユリたちを追いかけた。
だけど後一歩遅くって、ニシユリは1人でタクシーで去って言ったところだった