人事部の女神さまの憂いは続く
まだ早い時間なのに、用意がいいなと思いながら
「期待できなさそうで、すみませんねー。じゃあ、お代ださせて下さいね。むしろ、お酒足りますか?」
と聞くと
「大丈夫。酒も頼んであるから」
すかさず返される。ちょっと口は悪いけど、やっぱり立花さんはいい旦那さんだなって思う。
「香織さん、立花さんが旦那さんがいいです」
思わずつぶやくと
「えー、どうしよう」
と言いながら立花さんのほっぺをつついている香織さんに、くすぐったそうにしながらも
「気付くの遅いよ。ふじっきーなんかより、全然いいだろ?」
なんて自慢気に言っている立花さん。
「けど、悪いなニシユリ。俺は、香織しか嫁にする気ないんだよ」
「いやーん、大輔。かわいい」
いきなりいちゃつき始めるバカップルに、なんだか一方的にフラれたような気分になる。