人事部の女神さまの憂いは続く

「いえ、許すというか、なんというか・・・」

適切な表現が思い浮かばなくて考えていると、繋がれている手が引かれてビクっとなる。

「えっ、許してくれてるわけじゃないのか?帰ってきてくれないの?」

またもや不安そうな藤木さんの声に焦ってしまう。

「ち、ちがう。そうじゃなくって。元々、許すとかそういう問題じゃないというか、なんというか」

やっぱり言葉が出ないでいると

「わかった。わかった。その先は二人でゆっくり話し合いなさいよ。ゆり、すぐエッチして仲直りじゃなくって、ちゃんとモヤモヤしてること全部話すんだよ。じゃないと、もう次はかくまってあげないからね」

香織さんからリアクションの取りづらい、けどとっても大事なアドバイスをもらった。

確かに、さっきまでの勢いだと、そのまま藤木さんの熱を感じたいっていう欲望が勝っちゃって、話し合いどころじゃなかった。
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