人事部の女神さまの憂いは続く

「一応籍は入れてるけど、それだけで。藤木さんの中で結婚したことって大して意味のないことなんじゃないのか、とか・・・。
 やっぱり勢いだけで結婚しちゃったけど、おままごとみたいな感じだなって反省したり。藤木さんにとって取るに足らない存在なんじゃないかって思うと恐くって」

恐る恐る悩んでいたことを打ち明けると、さっきまで開いていた距離が一気に詰められてギューと抱きしめられる。

「そんなこと、あるわけないだろ。お前いなくなって、俺なにも手につかなくって。頭おかしくなりそうだった」

藤木さんの声が震えていて、ごめんなさいという意味を込めてギューと抱きつきかえした。

「ごめんなさい。でもね、私色々考えたけど、どんだけ考えてもやっぱり私の中で藤木さんは絶対の存在で。
 こんなんだけど、ちゃんと藤木侑里として奥さんとして藤木さんと寄り添えるようになりたいって思ったの」

そこまで言うと大好きな大きな手で両頬を包まれる。

「侑里はいい奥さんだよ。いい奥さんすぎて、いい女過ぎて困ってる」

思ってもみなかった言葉をかけられて、びっくりして藤木さんの顔を見ると優しい口づけを落とされる。

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