人事部の女神さまの憂いは続く

ん?と首をかしげると

「じゃあ、結婚式はお前の希望通りこじんまりとしよう。それだったら、いいんだろ?」

思ってもない提案をされたので、素直に頷いてしまった。

藤木さんがこんなあっさり折れてくれるなんて、とちょっと感動していると

「で、パーティーは別でしよう。お前のいう飲み会の、もうちょっとちゃんとしたバージョンってとこかな。どうせ会社の奴らよんだら、新年会みたいな感じになるだろ?あんなイメージ」

有無を言わさぬ感じで続けられてしまった。

やっぱり自分のやりたいことは諦めないのは藤木さんらしいけど、この暴君がちょっとでも妥協してくれたことが嬉しい。

そう思う時点で既に藤木さんに飼いならされてるのかもしれないけど。

「それは藤木さんにお任せします」

そう言うと、やっとニッコリ微笑んでくれた。

そうそう、この顔が好きだなって思うと私の頬も緩んでくる。

「せっかくの初デートだから、仲良くしたいです」

そう言うと、おぅ、とちょっと照れたようにしながら頭をグシャっと撫でてくれた。
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