人事部の女神さまの憂いは続く

そんなの知ってるけど、なんでお前が不貞腐れてんだよって心の中でツッコミながらも複雑な気持ちになる。

そういえば最初の頃から一緒に風呂に入るのに抵抗がなかったなって。そういうとこも含めて、性に奔放とまではいかないけど、恥ずかしがるよりも楽しみ方を知っている感じなのは、やっぱり俺の嫉妬心を煽る一つの要素なんだよな・・・。

そこまで考えて、ダメだ、ダメだ、と冷静になる。このままだと、こいつの思惑通りになってしまう。だからそんな不快感を顔に出さずに

「へー、お風呂でするのも好きなんだ。さすがインラン侑里ちゃん」

冗談っぽく口にしたら、一気に侑里の顔がゆがんだ。そして、そっと手に持っていたグラスを置いたかと思うと

「インランってなに?」

落ち着いた声で聞いてきた。

思っていた反応と違ったので、ちょっと戸惑ったもののそろそろ観念してくれないかなって思いながら

「インランはインランでしょ。侑里ちゃん、意外にドエロだから」

挑発するようにくすっと笑って口にした。


でも、この俺の余計な一言がよくわからない流れを引き起こしてしまったのだ・・・。

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