人事部の女神さまの憂いは続く
「う、浮気って・・・」
言われたことにびっくりしたのか、あきれたのか、淋し気な表情をするユリに暴君はさらに暴言を浴びせる。
「浮気じゃないって?なに?もしかして俺の時みたいにキープしてるってこと?ふーん、上手くいかなくなったら、そっちに泣きつきゃーいいんだもんな。いいご身分なこった」
バカにしたように吐き捨てたふじっきーにいち早く反応したのは大輔だった。
「はっ!?自分で、なに言ってるかわかってんのか?」
立ち上がって、ふじっきーに向かっていきそうなところを、シャツの裾引っ張って思いっきり止めた。
「ちょ、大輔、落ち着こうか」
そういうと腰を下ろしたものの怒りが治まらない様子の大輔の手をなでてあげると、はっとしたようにこっちに視線を向けた。
それでちょっとは落ち着いたことを確認してから、どうしようもないおバカな暴君に向き合った。
「ふじっきー、ほんとユリのことになると冷静になれないんだから。男の嫉妬はみっともないわよ」
敢えて冗談っぽく言うと
「うるせー」
そういいながらもバツが悪いのか自分の髪に手を入れてグシャグシャとかき回している。