好きになれとは言ってない
 航は、去っていく車を見送りながら、

 あー、緊張した。

 遥の父親と居るというだけで、なんでこんなに緊張するんだろうな? と首を捻る。

 アパートの階段を上りながら、今まで、家なんて寝られればいいと思っていたが。

 ……引っ越そうかな。

 それとも、ちょっと親が小うるさいが、実家に帰ろうか。

 まあ、遥の父親に送ってもらうなんてこと、二度とないと思うが。

 そんな、今まで考えたこともないようなことを考えながら、振り返り、もう遥の父の車のない道を見た。







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