好きになれとは言ってない
「そう。
 なら、いいけど。

 小宮はやめときなさいよ」

「えっ?」

「あの男、見た目以上にチャラいから」
と言われ、いや、見た目で充分チャラいのですが、と思っていた。

 真尋さんの上品なチャラさとはまた違うというか。

 と、恐らく、真尋が聞いても、航が聞いても、
「……上品なチャラさってなんだ」
と言いそうなことを思ってしまう。

「そっ、それでは失礼致しますっ」
と頭を下げた遥は、慌てて給湯室から逃げ出した。






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