範囲指定ゲーム
ルール説明をあまり聞いていなかったのかもしれない。


「そのルールを使って、美樹のいるKチームに同じ殺し方が3つ入るようにするの」


「美樹のいるチームに投票するのか……」


竜は一瞬しかめっ面をしてそう呟いた。


「抵抗はあるかもしれないけれど、Kチームは必ず同じ死に方を3つ集まることにするの。そうすればKチームは死ななくて済む」


そう言い、杏珠は女子生徒たちを見回した。


「あたしたちDチームと友香のいるAチームはもう協力することに決めているの。あとはもう1チームが協力してくれれば、Kチームは助かる」


これはもちろん嘘だった。


友香たちは協力するつもりなんてない。


FチームがKチームに投票すれば、それがそのまま決行されるはずだった。


「わ、わかった。俺たちも協力するよ」


竜は何も伺うことなく、そう言った。


杏珠が少しだけほほ笑む。
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