少女は仮面をつける
2章


『あんたなんか要らない』


ごめんなさい…いい子にいるから。

だから、捨てないで――お母さん。



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「また…か。」

また、同じ夢。
お母さんに捨てられる前の記憶
何回も見るなんて…


要らない記憶なのに
もう、思い出したくないのに
どうして、消えてくれないの


「要らない…私には必要ない。」


言い聞かせないと、自分を保てない気がして怖かった



昨日は昨日で面倒だったな…
変な不思議な男がいたし、まぁ逃げたけど
あれは、絶対唯の一般人じゃない気がする



「…嫌な予感がする」



私の勘は良く当たる方…特に悪いほうで
嬉しくないのにね


今日はとり合えず、学校に行って仕事場に行こう。
…学校?まって、今何時だ?



「…ヤバい。」



今、時間は8時17分
完全にヤバい。


怒られるのも御免だ


服を着替え、化粧して
面倒なカラコン、ウィッグ付け家を確かめ家を出た




今日も演じきるんだ

皆の大嫌いな桐弥琴音を

退屈な1日を今日も過ごすんだ





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