恋はたい焼き戦争


「…マジかよ〜…」





着替えてロビーに戻ってきた私を待っていたのは、水着を着たみんなだった。


なぜか昴は肩を落としていた。


…は?何を期待してたのよ。





「普通、それはねぇだろ…」

「これ?」





肌を露出するのが恥ずかしかった私は、ビキニの上にTシャツと短パンという恰好。


昴はそれが気に食わなかったらしい。





「馬鹿者。
そんな目で鈴を見るな」





まーくんはそう言ってくれるけど…地味に昴と目線が合っていない。





「おーい、どこ見てんのかな〜?」

「貴様に決まっておるだろう」





…指をさしている場所が地味に違うんだよなぁ…





「目が3の高山に何言われてもなぁ?」

「あぁ?」





そう。

凄んでいるけれど…


まーくんは今眼鏡をかけていなくて、ほとんど何も見えていない状態だと思う。


昴が言うように、目が3みたいな…漫画みたいな顔ではないけど実際それくらい目が悪い。


昔、まーくんの眼鏡を借りてかけてみたことがあって、その時はあまりの度の強さに目眩がして倒れそうになったっけ。


海で泳ぐのに眼鏡を外してきたみたいだけど、果たして海まで歩けるのかすら心配。





「はいはい、まーくん。
あんなやつはほっといてバナナボート乗りに行こ!
ほら、鈴ちゃんも!」





かえで君がまーくんの補助に回り、なんとか目的のバナナボートまで無事に到着することができた。
< 86 / 136 >

この作品をシェア

pagetop