恋はたい焼き戦争
「…マジかよ〜…」
着替えてロビーに戻ってきた私を待っていたのは、水着を着たみんなだった。
なぜか昴は肩を落としていた。
…は?何を期待してたのよ。
「普通、それはねぇだろ…」
「これ?」
肌を露出するのが恥ずかしかった私は、ビキニの上にTシャツと短パンという恰好。
昴はそれが気に食わなかったらしい。
「馬鹿者。
そんな目で鈴を見るな」
まーくんはそう言ってくれるけど…地味に昴と目線が合っていない。
「おーい、どこ見てんのかな〜?」
「貴様に決まっておるだろう」
…指をさしている場所が地味に違うんだよなぁ…
「目が3の高山に何言われてもなぁ?」
「あぁ?」
そう。
凄んでいるけれど…
まーくんは今眼鏡をかけていなくて、ほとんど何も見えていない状態だと思う。
昴が言うように、目が3みたいな…漫画みたいな顔ではないけど実際それくらい目が悪い。
昔、まーくんの眼鏡を借りてかけてみたことがあって、その時はあまりの度の強さに目眩がして倒れそうになったっけ。
海で泳ぐのに眼鏡を外してきたみたいだけど、果たして海まで歩けるのかすら心配。
「はいはい、まーくん。
あんなやつはほっといてバナナボート乗りに行こ!
ほら、鈴ちゃんも!」
かえで君がまーくんの補助に回り、なんとか目的のバナナボートまで無事に到着することができた。