恋はたい焼き戦争
「…わ、うわああ!待って…あああ!」
1番前にいたかえで君はすぐに振り落とされて落下。
私はまーくんの肩を掴んで必死に耐えていた。
「なに落ちてんだよー!」
遠くの方から昴の声が聞こえてきたけど、風圧と水しぶきで目が開けられなかったため姿を見ることはできなかった。
「はぁ…疲れた…
けど楽しかった!!」
「かえで君は見事に落ちてたけどな?」
「う、うううるさい!
馬鹿にするな!」
砂浜に降り立った私たちを昴はジェットスキーの上から見下ろしていた。
主にかえで君の方を見てにやにやしながら。
「あんたもやってみろよ!
絶対落としてやる…!」
「いやいや、かえで君は運転できないよ?」
「り、鈴ちゃん…」
しゅんとするかえで君に耳打ちでこそっと呟く。
その瞬間にかえで君は、さっきバナナボートを引っ張っていた船を運転してくれていた人の元へ走って行った。