ほしの、おうじさま
とにかく現在までは課長と二人の係長、三人の役職者で問題なく業務を回せて来たようだ。
そして異動や新卒で新人が入った際にはどちらか一人がマンツーマンで指導する、という流れ。
その日によって教育係が変わってしまうと教える側も教えられる側も混乱する恐れがあるので、決められた期間中、最初から最後まで一人の人物が担当するようにしたらしい。
では何故今年度は渡辺さんがその係に任命されたのかというと、そこに関してはあまり深い意味はなく、まだ教育係は未経験だったので、「更なるスキルアップの為にもやっておきなさい」と部長から指名され、お受けしたようだ。
というかそこで拒否できるような状況ではないだろうけど。
そんなこんなで渡辺さんに温かく見守られながら、私は無事最初の一週間を乗り切り、とりあえずやるべき業務の大雑把な流れだけは掴めたという訳だ。
そして本日、私達は早番のオペレーター室担当で、まず真っ先にこなさなければならない重要任務である『電算機立ち上げ』に取り掛かっていた。
お問い合わせ窓口の開始時刻である9時までに、フロア内の端末機をすべて使える状態にしておく為の作業なのだけれど、ただ好き勝手にランダムにパチパチと電源を入れて行けば良いというものではない。
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