ほしの、おうじさま
それを認識した瞬間ガックリと肩を落とす。
何故ならあいうえお順という事は、「保科さん」などがいなければ星野君と隣同士になれる可能性大だったからだ。
なので心弾ませながら席を探し当てたというのに、ちょうど私の所で区切られてしまっていた。
つまり星野君とは列が別れてしまい、なおかつ距離も離れてしまったという事だ。
私の前に誰か一人少ないか多いかすれば、同じテーブルの隣同士になれたというのに…。
ツイているかと思いきや、瞬時に横やりが入ってそれがおじゃんになる。
気分を上昇させられてから落とされる。
今までの人生で何度も経験して来た残念エピソードだ。
そういう結末に度々見舞われるのが私の運命なのだ。
逃れることのできない宿命なのだ。

「おはようございます」

なんて、我ながら陰気で根暗ないじけかたをしていると、愛しの星野君が颯爽と出勤して来た。
他の人と共に挨拶を返しつつ着席し、ドキドキしながら彼の動きを目で追っていると、案の定、私の一つ後ろの列の一番右端の席に腰掛ける。
あまりの悔しさに、改めて心の中で地団駄を踏んだ。
その負のステップを全力でやり遂げ、大分気が晴れた所で、気持ちを切り替えて、持参した通勤用の鞄から筆記用具を取り出す。
それを机上に置き、鞄を左隣の椅子の上に乗せていると、何人かがまとめてドヤドヤと入室して来た。
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