ほしの、おうじさま
しかし、そのシンプルなスーツがむしろ、彼女のメリハリボディっぷりを際立たせ、また、頭髪は尋常じゃなくツヤツヤサラサラとしていて、天使の輪っかが出来上がっちゃったりしてて、常日頃から入念に手入れしている事が窺える。

「寝グセがついちゃったけど気にしない気にしない。どうせ束ねるんだから」という過程を経て同じ髪型にしている私とは明らかに仕上がりが違う。

というか、前髪が右わけで斜めに流されている時点で「お洒落上級者」って感じだった。

ちなみに私は重めの量の、眉が隠れるくらいの位置で揃えてあるパッツン前髪。

ゴムを取ると、肩よりちょっと下の長さのおかっぱ頭となる。

だって、この長さと形が一番楽なんだもん…。

短くしちゃったら束ねられないから毎日のセットが大変だし、かといってこれ以上長いとお手入れが面倒だし。

だから七五三と成人式の前後だけちょっと長めだったけれど、それ以外の時期は物心ついた頃からずっとこのヘアスタイルである。

周りからは金太郎だの座敷わらしだの市松人形だの様々なあだ名を付けられたっけ。

古式ゆかしき日本の伝統的なキャラクターばかり。

奥二重で鼻が低くておちょぼ口という私の顔の造作が、ジャパニーズ感をこれでもかとばかりに増大させるんだとか。

しかし野崎さんは、間違ってもそんなからかい方をされた事はないんだろうな。
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