ほしの、おうじさま
「○○大?」

案の定野崎さんは『ハテ?』という表情になった。

「○県の、〇市にある大学なんだけど…」

「ああ…地名が入ってるって事は国立かな?」

「う、うん一応…」

「ふ~ん。そっか。私はK大しか眼中になかったから、他の大学ってよく知らなくて」

「そ、そうだよね。しかも地方の大学だし…」

「ましてや○県なんて、超存在感薄いもんね。正直『どこにあるの?』って感じ」

笑い混じりで無邪気に放たれた一言に、私は思わず固まってしまった。

「あ、ゴメンゴメン!」

野崎さんは笑顔のまますぐに謝罪する。

「私って歯に衣着せずにズバズバ物を言っちゃうタイプなんだよねー。いわゆるサバサバ系ってやつ?」

「は、はぁ…」

「女特有のネチネチしたとこが苦手で、友達も男子の方が断然多いし。そいつらに良く言われるのよ。「お前って黙ってればイケてるのに、しゃべると台無しだよな~」って」

「え。そ、そんな…」

「あ。でも、もちろん女の子の友達もいるよ。私みたいな大雑把な奴とも付き合える、楽しくて愉快な子達ばかり。類は友を呼ぶって言うからね」

「そ、そうなんだ…」

胸の中に渦巻くモヤモヤとした感情を必死に奥の方に追いやりながら、私は頑張って笑顔を浮かべつつそう返した。
というか、それ以外にコメントが浮かばなかった。

「おはようございます」
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