ほしの、おうじさま
どういうモチベーションで接すれば良いのか迷ってしまって、ホントもうてんやわんやのてんてこ舞いの大わらわ。
だから正直、私はその人達とはなるべく関わり合いになりたくないのだ。
しかし今回、社会人として最初の第一歩を踏み出す為の、とても重要な新入社員研修という場で、よりにもよって私にとっては天敵とも言うべきサバサバ系の野崎さんと隣の席になってしまい、密に接して行かなくてはいけなくなってしまったのだった。

たかが一週間。
されど一週間。

それでなくても未知なる世界への不安や恐れや緊張感がてんこ盛り状態になっているというのに、それとは別の事柄にも気を配らなければならないのかと思うとすこぶる憂鬱なのであった。

私は再びため息を吐きつつ、いつの間にかたどり着いていた化粧室のドアを開け、せっかくここまで来たのだからと個室へと入って行った。
用を済ませ、洗面台に近付き、3つあるうちの真ん中の水道の前に立つ。
ここは何と、自動で水が出るタイプであった。
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