ほしの、おうじさま
しかしあくまでも私が通っていた学校のそれは「ヘタクソでも良い。物作りの楽しさに芽生えてくれさえすれば」という趣旨のもと創設された部だったのだ。
「自称サバサバさん」もとりあえず私が所属している間には入部してこなかったし。
だから3年間何もトラブルはなく、ほんわかのびのびと活動する事ができたのだった。

「体を動かすのがとんでもなく苦手だったから、最初から運動部は候補には入れなかった」

「だろうな。見るからにそんな感じだし」

ズバッと言い切られて思わず『う』と詰まる。
な、なによ。
「人を勝手に型に嵌めるな」とか高説を垂れておきながら、自分だってバリバリ私のこと見かけで判断してるじゃない。

「で、でも、5段階評価でいつも3以上はつけてもらえてたもんね!」

全く自慢にはなっていないけど、何かしら反論したくて私はそう主張した。
どんなに鈍足だろうが泳ぎが下手くそでほとんど溺れているようなフォームだろうが、最後まで諦めずにやり遂げる姿勢を先生方は高く評価してくれていたようだ。
そういえば小学校の時の学年別のマラソン大会で断トツビリでゴールインした際も、学年主任の先生が「星さんの素晴らしい頑張りぶりを皆で称えましょう!」とか言い出して、同級生達に拍手で労われたりしたもんね…。
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