鈍感ちゃん(君)を攻略せよ!
『お前、案外バカなんだな』
休憩室の中に入り、ドアを乱暴に後手で閉めた斎藤君が、呆れたように私の手を離してそう言った。
……ちょっと待ってください。
なんで今、私バカにされたの?
バカにされるようなことしてない…はずだよね?
『あんなあからさまな……そうか…』
なにか言いかけた斎藤君が、勝手に納得したように数回頷く。
『斎藤君⁇ 何かわかったの?』
『……お前の噂』
『私の、噂?』
斎藤君の言葉を繰り返して、首を傾げた私を見た斎藤君は、わざとらしく、呆れたようにため息をつく。
『知らねえの。自分の噂』
んー…私、噂なんてないよね?
と言うより、そんなこと言われたら気になるじゃん!
悪い噂でも、いい噂でも、そんな噂が流れてるならみっちゃんが教えてくれそうなのに。
もしかして、みっちゃんが私に黙ってただけなのかな?
てことは、悪い噂⁉︎
1人で考えを巡らせてパニックに陥ってしまい、グルグルとその場を回りながら頭をかかえる。
『……しろ…おい。真白』