鈍感ちゃん(君)を攻略せよ!
クラスのみんなに買ってやろうかな、なんでつぶやきながら、珍しい名前のペンキの缶を物色していく祐希君。
…うん。
確かに、八百屋さんの熟成トマト色とか、午前7時30分の露草色は珍しいと思うよ⁇
だけど!
『絶対その色を当てられる人なんていないよ、祐希君‼︎』
お客さんが、そこまで気にしないよ?
ましてや、気にしたとしても、赤と青の認識になるはずだし。
ぴったり名前を当てられた人に、何か景品をあげてもいいんじゃ無いかってくらいだよ?
『ま、いーじゃん。
遊び心っての⁇ どうせなら、変な名前のペンキの方がみんな喜ぶだろ!』
『そういうもの…なの?』
『そういうものなの!』
見た目はピンクやオレンジだけど、例によって名前が変なペンキを買った祐希君が、満足そうにそれらを抱える。
『私も持つよ、祐希君』
『ご遠慮するわ。
俺、こう見えても筋肉あるんだからな??』
ドヤ顔しながらそう言ってのけた祐希君を真顔で見つめると、気まづくなったのか、目線をそらした祐希君を見て笑みを浮かべる。