鈍感ちゃん(君)を攻略せよ!
『風花ちゃん、今日1人⁉︎』
どこかで聞いた声に呼び止められて振り返ると、嬉しそうに笑いながら、葵くんが私の隣に並んだ。
『うん、1人だよ?』
『じゃあさ、俺と帰らない?
寄りたいところもあるんだけど、中々男1人じゃ入りづらくて。
風花ちゃんさえ良ければ、ちゃんと家まで送っていくし、一緒に行ってくれない⁇』
目の前で手を合わせてお願いしてきた葵くんを見て、首を縦にふる。
この短時間で2人に顔の目の前で手を合わせられるって、中々ないよね?
『いいの⁉︎
マジで感謝します‼︎ 俺、本当に行きづらかったから…』
『大丈夫だよー。帰るだけだったから。
どこに行きたいの?』
私の言葉に苦笑いを浮かべた葵くんが、周りをキョロキョロと見渡す。
…ん? 誰もいないけど…葵くん、何やってるんだろ⁇
『風花ちゃん、歩きながら教えるから、行こう』
『うん⁇ 分かったー』
早足で校舎を出て行く葵くんに、置いて行かれないように小走りでついて行く。
…何か、今日は急ぐ事が多い日だよね?
祐希君にも置いて行かれそうだったから急いで歩いたし。