だから、お前はほっとけねぇんだよ
「うん」
悪びれる素振りもなく、シラッと答えた琥侑。
「そんなハッキリ言わなくても……」
琥侑の一言にダメージをくらってしまい、かなりテンションが下がってしまった。
……そんなあたしをにこやかに眺める人がひとり。
「あららー彼女さんすっかりテンション下がってるよー?苛め過ぎたんじゃな~い?」
屋台のお兄さんは頬杖を付いて、あたしと琥侑を交互に見た。
「ったく、しょうがねーな」
琥侑はそう言って、アクセサリーをジッと見つめ始める。
そして一通り見ると、あたしがこっそり狙っていたハート型の指輪をパッと手に取った。
「おっさんコレ」
「おっさ!?……せ、千円だよ」
『おっさん』と言われた事に動揺しまくっているお兄さんに、琥侑は千円札を渡した。
「ヒメ」
「え、わぁ!」
突然、琥侑に片方の腕を思いっきり引っ張られ、それによってあたしは容易く立たされてしまった。