だから、お前はほっとけねぇんだよ

「行くぞ」


「はっ!?ちょ……!?」



ちょっと……一体どこへ行くのよっ!?


……なんて聞ける状態でもなく

あたしは琥侑に連れられて、人混みの中を進んでいく。



しかも、さっきよりいっそう人口密度が増して人に当たってしまう。

人に当たる量も半端なく、謝りたくても謝れない。


マ、マジでどこ行くんですか……?




そしてズンズンと前進していくうちに、減っていく人の数。

辺りの様子も、オレンジ色した屋台から薄暗い木々に変化していっている。



「……こ、琥侑?」



あたしはか細い声で琥侑の名前を呼んでみたが、返事は返ってこない。


サイアクなんだけど……



素っ気無い琥侑の態度に苛立ち、あたしは口を尖らせる。


とその時、琥侑が足を止めた。

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