GREATEST JADE~翡翠の瞳に守られて~
反射的に眉を寄せた私に、瀬里が慌てたように弁解した。

「あのあの、この雪野一臣……君、いやさん……はね、偉そうなだけなの。本当は優しいの」

……怪しい……。

そうこうしているなかでも、瀬里は私の腕を掴んで離さない。

「いこ、藍ちゃん」

……まあいっか……。

「……分かった」

そんな私達をチラリと見た後、雪野一臣は踵を返した。

私は、先に道路を渡った雪野一臣の後ろ姿を見つめて思った。

凄くカッコいいけど、芸能人なんだろうか……もしかして、モデルとか。

瀬里のイマカレの雪野翔と名字が同じだから、多分親戚なんだろうな。

私は漠然とそう思いながら、雪野一臣の車に乗り込んだ。
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