GREATEST JADE~翡翠の瞳に守られて~
***

「ね、凄いでしょ?!」

瀬里が嬉しそうに、私と目の前の料理を交互に見つめた。

……本当に凄い。

でも、凄いのは短時間に作られたとは思えないランチだけじゃない。

「ここ、一臣くんの家で、彼は先輩……じゃなくて……私の彼のイトコだから、安心して」

こう囁いた瀬里に、私はすぐ返事が出来なかった。

大きくて重厚な門構えの、旅館みたいに立派な家。

室内は外観とは違い、かなり洋風な作りだった。

遥か向こうに広がるキッチンで、こちらに背を向けて片付けをしている雪野一臣の背中を見つめながら、私は瀬里に顔を近づけた。

「これ、本当にあの人が作ったの?」

「うん。翠狼……じゃない、一臣君はね、料理が趣味なんだって」

そりゃあ、少しは仕込みをしていただろうけど、帰ってきたばかりで僅かな時間しかなかったのに、こんなに手早くちゃんとした料理を作るなんて……。

それと、疑問に思うこと。

「名前は雪野一臣なんでしょ?なんで『スイロウ』なの?どんな漢字?」
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