GREATEST JADE~翡翠の瞳に守られて~
口を突いて出た声が、震えた。

あれ、なんで声が震えるの?

なにこの感覚?と思った時にはもう遅かった。

ツーンと鼻が痛くなったと思うと、目の前が滲んだ。

涙?嘘でしょ?

こんな……いやだ、知られたくない。こんな姿を見られたら。

嫌だ嫌だと心の中で呟いて、私は咄嗟に俯いた。

「藍ちゃん?あの、大丈夫?気分でも悪いの?」

焦った瀬里の声に、雪野一臣が振り返った。

「どうした」

私は思わずブンブンと首を振った。

……ダメだ、私。

「具合が悪いのか?」
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